|  空梅雨の今季、東北もようやくまとまった雨が降りそうな予報でしたが、日本海側への山行計画があたり、天候の穏やかな2日間でした。 6/28行程仙台(7:30) 一ノ滝P(10:40着 歩き出し 11:00) ニノ滝(11:25) Pからの分岐(11:45) 臂曲分岐(12:30 昼食 13:00) 渡戸(13:10) 万助小屋(15:30)
  一ノ滝駐車場で豊富に流れる美味しい清水を水筒に詰め、気持ち良く体をストレッチして出発〜!
 気温も高く太陽がサンサン照らす中、木々の葉が心地よい日影の登山道を作ってくれていました。
 
 程なく一ノ滝が現れ、高さと水量のある美しい空間にしばし魅了されます。
 
 どうどうと沢音を聞きながら、奇形ブナ繁る渓谷の遊歩道を進むとニノ滝が現れ、苔生した木と石の道となります。
 
 滝の脇の急登を一頑張りしてニノ滝口との分岐です。
 
 橋を渡り西進でヒジ曲り(臂曲)からの万助道とあわせた分岐にご夫婦の姿。
 
 御浜小屋までの道程で出会った唯一の登山客です。
 
 渡戸からの道は地形図と違い右岸についており、沢を渡らずに尾根通し進みます。
 
 古い木製の戸板のようなものがある分岐は万助小屋までの尾根筋・沢筋の分岐でしょう。
 
 沢筋の道へと進みました。
 
 沢を渡ると藪がかぶって道を隠してしまっています。
 
 倒木などによって若干まわりこむなどしてトレースが薄い部分もあり、慎重に痕跡を拾い進みます。
 
 左手に井戸のような古い円形の石組が現れました。
 
 小屋が近いニオイがします。
 
 藪から抜け出ると突然小屋の前に出ました。
 
 万助小屋です。背後に見上げるように笙ヶ岳とその尾根が横たわっていました。
 
 「ぎゃー」小屋の方で声があがりました。でっかいアオダイショウが小屋の守番をしていたようです。
 
 一夜の宿をお借りしますね、と丁重に外出していただきました。
 
 白い壁に赤い格子窓、光がたくさん入り気持ちの良い小屋です。
 
 小屋のすぐ左手奥に水場があり、浅い沢床は綺麗な小石、
 
 水は痺れるほどに冷たい!そして美味!この水で作ったご飯はとてもおいしく、明日に備えて19時過ぎ就寝となりました。
 6/29行程
 万助小屋(5:20) ドッタリ(6:40) ニノ滝口分岐(8:00) 伏拝分岐(8:50休憩) 笙ヶ岳SC分岐(9:20) 御浜小屋(9:50) デポ分岐(10:00) 笙ヶ岳山頂(10:45)  デポ分岐(11:40 昼食 12:15) 大平口(13:50)
 4時頃には空も明るくなり、小屋から笙ヶ岳がスグソコに見えます。
 雲が覆っているけれど高曇りの模様。今日もよい1日となりそうです。
 
 朝食の万助うどんをお腹にいれて、出発〜!
 
 小屋からしばらくの頑張り登りをゆっくり進みます。
 
 道々にたくさんの植物たち、高度をあげるにつれ、まるで初夏から春先へと時計を逆戻ししているみたいでした。
 
 ここ数日雨が降っていないため、沢状の登山道も乾燥しており歩きやすいのだと気づいたのは、小さな雪渓が姿を現した頃です。
 
 水溜りにはサンショウウオの卵が、ぷわぷわと漂っていたり、花の種類も早春の様相。おもしろいな〜。
 
 やがて平地になり、古く錆だらけの標識は倒れ、判読も出来ませんが、花いっぱいのドッタリです。
 
 この先また潅木の中に潜るのですが、一呼吸おけるプレゼントが随所に散りばめられているのが万助道の楽しさです。
 
 やがて開けた場所が仙人平で、足の踏み場もないほど花に囲まれた登山道が通る人の少なさを物語っています。
 
 向こうに広がる草原はニノ滝口が通る千畳ヶ原です。あちらは木道が通っていて、月山森からの分岐が目の前でした。
 
 蛇石流の大きな雪渓を登っている途中、ドン・・・とお腹に響く重低音とともに隊列左手で雪渓が陥没。
 
 生々しい振動を全身で感じることが出来ました。
 
 鳥海湖をぐるりと見下ろしながらその向こうに聳える新山と外輪山をじっくりと堪能。
 
 御浜小屋まで雪渓を上がるとまた違った花畑の出迎えです。
 
 この頃上空に黒い雲が現れてきました。
 
 小屋から少し下った分岐にザックをデポし、軽快に笙ヶ岳への稜線散歩へ出かけました。
 
 吹き上げる風に揺れる草花が、まるで手を振って応えてくれているかのよう。嬉しい限りです。
 
 岩峰、三峰、ニ峰と緩やかなアップダウン、鐘楼形の鍋森の景色も面白く、地形の面白さや雄大さを感じました。
 
 笙ヶ岳山頂には白い三角点の標柱が立っていて、昨夜お世話になった万助小屋の赤い屋根が足もとに見えていました。
 
 鳥海山山頂をバックに記念撮影。デポ地へ戻る頃、ポツポツと雨粒が落ちてきました。本降りまで時間的余裕はありそう。
 
 昼食と雨支度を済ませ、石畳の参道である大平口への道を、目前に広がる海岸線を目指してひたすらに下りました。
 
 固い足場は思いのほか体に響きます。疲れた体を西浜の温泉で癒し、心身ともに満ち足りて帰路に着きました。
 登山情報
 □ 一ノ滝駐車場は収容台数も多く、トイレ、水場、東屋が整備されています。
 
 □ 一ノ滝駐車場から林道を詰めると、滝を経由せず先のP分岐に至ります。
 
 □ 万助小屋は宿泊・休憩とも一回につき¥210の利用料がかかります。
 
 ※上記コースタイムは休憩時間を含めての到着時間で表しています。
 |